身体活動・運動とは

身体活動・運動とは

1 身体活動とは

安静にしている状態より多くのエネルギーを消費する骨格筋の収縮を伴う全ての活動を「身体活動」といいます。
身体活動は、「生活活動」、「運動」の2つに分けられます。

(1)生活活動

日常生活における家事・労働・通勤・通学などに伴う活動

(2)運動

スポーツやフィットネスなどの、健康や体力の維持・増進を目的として、計画的、定期的に実施される活動

 

2 座位行動とは

座位や臥位の状態で行われるエネルギー消費が1.5メッツ※以下の全ての覚醒中の行動(例:デスクワーク、
座ったり寝ころんだ状態でテレビやスマートフォンを見ること等)を「座位行動」といいます。

※ メッツ:身体活動の強度を表し、安静時を1メッツとし、その何倍のエネルギーを消費するかとういう指標

 

3 身体活動・運動と健康

身体活動量が多いほど、生活習慣病の発症リスクや死亡リスクが低いことが明らかになっています。
さらに、現在の身体活動量が少ない人ほど、身体活動量が今よりわずかに増えるだけでも健康増進効果が得ら
れやすいです。
個人の状況にあわせ、少しずつ、ゆっくりと身体活動の強度や時間を増やしていきましよう。

 

4 身体活動の目安

今より少しでも多く、身体を動かすことが大切です。各年代の身体活動量の目安を参考に、可能なものから
取り組みましょう。

(1)成人

・歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上(1日 約8,000歩以上)

・息がはずみ汗をかく程度以上の運動を週60分以上

・筋力トレーニングを週2~3日

(2)高齢者

・歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上(1日6,000歩以上)

・有酸素運動、筋力トレーニング、バランス運動、柔軟運動など多要素の運動を週3日以上

・筋力トレーニングを週2~3日

※ 特に身体機能が低下している方については、安全に配慮し、転倒等に注意しましょう。

 

5 座位行動(座りっぱなし)の時間が長くなりすぎないよう注意

座位時間が長いほど、死亡リスクが増加することが明らかになっています。一方、1日60分以上の中強度
以上の身体活動によって、座位行動による死亡リスクの低下が期待できることが報告されています。

また、強度を問わず、少しでも身体を動かすことが健康によい影響を及ぼすことが報告されており、
立位困難な人も、じっとしている時間が長くなりすぎないよう、少しでも身体を動かすことが推奨されています。

 

6 日常生活の中で身体活動量をアップ

からだを動かす機会や環境は、身の回りにたくさんあります。ご自身の生活や環境を振り返り、日常生活の中で
少しづつ身体活動量を増やしましょう。今より少しでも長く、元気に身体を動かすことが、健康への第一歩です。

普段の生活に+(プラス)

□ 歩幅を広くし、速く歩く

□ 目的地の一つ前の駅で降りる

□ ちょっとした用事がある時は、車は使わず、徒歩で行く

□ エレベーターやエスカレーターを使わず、階段を使う

□ 車で買い物に行く時は、一番遠い場所に駐車して歩くようにする

□ デスクワークの合間に、時々立ち上がり、体を動かす

□ 家でテレビを見ながら筋トレやストレッチする

□ キビキビと掃除や洗濯などの家事をする

 

(参考)

・健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023

・e-健康づくりネット(https://e-kennet.mhlw.go.jp/