正しく知って、おいしく減塩
正しく知って、おいしく減塩
どうして減塩は必要?
食塩と高血圧
ナトリウム(食塩)は、体内の浸透圧を調整したり、神経伝達に関わる働きをするなど私たちの生命を維持するために不可欠な栄養素です。
しかし、食塩の取り過ぎは、高血圧を引き起こします。
高血圧とは、脳卒中・心臓病・腎臓病等の原因になります。
▲図:栄養素摂取と高血圧との関連(特に重要なもの)
(出典:「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」策定検討会報告書)
食塩摂取量の目標値と現状値
生活習慣病予防のためには男性7.5g未満、女性6.5g未満、高血圧予防のためには6g未満が、1日当たりの食塩摂取目標量※1です。
しかし、日本人の食塩摂取量※2は、男性11.0g、女性9.3gで、約2gの減塩が必要です。
※1 日本人の食事摂取基準(2020年版) ※2 平成30年国民健康・栄養調査
日本人の食塩摂取源を知る
日本人の食塩摂取量の約7割は調味料由来です。また、調味料以外では、麺類や魚肉加工品、漬物などが食塩の摂取源の多くを占めています。調味料と加工食品からの食塩摂取に気をつけましょう。
(出典:平成30年国民健康・栄養調査(第9表の2 食品群別栄養素等摂取量 20歳以上))
できることからはじめる!減塩の工夫
●その1●栄養成分表示を活用して、食品に含まれる食塩相当量を知る
加工食品には、栄養成分表示が表示されていますので、「食塩相当量」を確認し、摂取量を調整することができます。
栄養成分表示を活用した減塩のポイントは、「食塩相当量」を知ってコツコツ節塩(PDFファイル)をご覧ください。
●その2●食塩の多い食品は、食べる量・頻度を減らす
魚肉加工品や漬物などは、保存性を高めるため、製造の過程で多くの食塩が使われています。
食塩の多い食品は、食べる量や頻度を減らすなど、工夫しましょう。
●その3●調理の工夫でおいしく食べる
味には五味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)があり、塩味だけがおいしさの決め手ではありません。さらに、私たちは、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を使って「おいしい」と感じます。
ちょっとした一工夫を加えれば、調味料を控えても、おいしさをUPさせることができます。新鮮な旬の食材を使用し、素材の味わいを大切に、四季折々の食事を楽しみましょう!
💡 だしのうま味を活用◀◀◀素材の味を引き立てる
💡 酸味や香りでアクセント◀◀◀食欲を刺激する
酸味・・・・酢やレモン、ゆずなど
香り・・・・しそ、みょうが、ハーブ、ごま、のりなど
香辛料・・・わさび、七味唐辛子、山椒など
💡 揚げ物や炒め物など、油脂を使った調理方法◀◀◀コクをプラス
💡 味付けは仕上げに表面につける、「かけて食べる」より「つけて食べる」◀◀◀効果的に塩味を使う
【一口メモ】
甘味(砂糖・みりん)を強くすると塩味(塩、しょうゆ)も強くしないと味のバランスがとれないので、煮物などの味付けの際は甘味も控えめにするとよい。
食べて減塩を助太刀!
野菜・果物をしっかり食べる
野菜や果物に含まれるカリウムは、ナトリウムの体外への排泄を促します。
減塩の心がけとともに、野菜や果物をしっかり食べるようにしましょう。
※ カリウム制限など、主治医からの指示がある場合は従ってください。
➡ 野菜の1日の目安量はこちらからチェック
➡ 果物の1日の目安量はこちらからチェック
夏の日常生活における水分と塩分の摂取について(熱中症予防の観点から)
ポイントは夏には水分を多くとることです。
発汗が多い時には、水分と共に少量の食塩を含むミネラルを補給しましょう。
➡ 熱中症に関して詳しくは、こちら(京都市情報館)でご確認ください。