vol.39 6月食育月間★おうちで「そうだ,野菜とろう!」応援企画★第4弾~みんな大好き 定番おばんざい~京都市管理栄養士
今日は、6月30日です。京都では、この日に夏越の祓い(なごしのはらい)が行われ、1年の残り半分の無病息災を祈念して茅の輪くぐりをして、水無月を食べる習慣があります。
宮中で氷の節句(6月1日)の行事で氷室(京都北部)に保存した氷を口にすると夏バテしないといわれていました。庶民は貴重な氷を手に入れることができないため、氷に似せた和菓子(水無月)を食べ、無病息災を願っていました。和菓子にしては、珍しい三角形で氷を表しており、上に乗っている小豆は「悪魔祓い」の意味があるようです。
▼ 今週は、「みんな大好き♡定番おばんざい」のレシピを5つ紹介します。おばんざいは、京都の家庭料理です。おうちで手軽にできるレシピをご紹介します。夏バテ防止に最適な定番おばんざいで暑い夏を乗り切りましょう。
★No.1 賀茂なすの田楽 京都産茄子は、いろんな種類があります。「賀茂なす」「山科なす」「もぎなす」なども違う食感で楽しめます。塩分の気になる方は、すべて白みそに変えて砂糖を半分量にすれば減塩することができます。
ずいきは里芋の茎です。京都では、酢の物にして、夏によく食べられます。ゆでると薄茶色のゆで汁になりますが、調味料につけるとあっという間にきれいなピンク色になります。酢の物にするとシャキシャキとした食感になります。お揚げさんと炊いたんもおばんざいのひとつです。こちらは、おだしがきいたしっとりした食感になります。10月には「ずいき祭り」があり五穀豊穣に感謝するお祭りがあります。
おばんざいには、おじゃこと一緒に炊く料理がいくつかあり、有名なちりめん山椒やお菜っ葉とじゃこの炊いたん、ピーマン(とうがらし)とじゃこの炊いたんなどがあります。ピーマンの代わりに万願寺・鷹ケ峰・伏見など特徴のあるとうがらしもお奨めです。どれも風味があり、甘みのあるとうがらしです。塩分が気になる方は、おじゃこを花かつおにかえてもおいしくできます。
きごしょ(木胡椒)とは、とうがらしの葉っぱのことで、葉とうがらしともいいます。苦味が特徴で、6月から秋ごろまで出回りますが、初夏のほうが葉っぱが柔らかく、クセが少なく食べやすいです。京都では、伏見とうがらしの葉っぱを使うことが多く、ちりめんじゃこやお揚げさんと炊いたり、濃いめの味付けにして佃煮にすることもあります。
京都で毎月8日に食べるおきまり料理です。8月16日には、先祖を送るために追い出しあらめを食べ、あらめのゆで汁は厄払いとして玄関に撒きます。あらめは海藻で、カルシウム、食物繊維を含んでいます。乾物なので保存が利き、水につけて戻す時間も早いので便利な食材です。
今回で応援企画は終了です。ご覧いただいてありがとうございました。今後も「京・食ねっと」で皆様にお役に立てるよう情報発信をしていきます。